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青葉学園と地域

◆ 地域の風景は人生の宝

 青葉学園を取り巻く土船地域は、吾妻連峰を臨む穏やかな曲線をおりなす盆地となっています。

 正面玄関を出るとすぐに、桃畑、梨畑が両側に広がっています。春には、それはそれは見事なピンクの桃の花、白色の梨の花が、まるで絨毯のように見渡す限り広がります。

 一日に何度この風景を見ても、桃源郷の世界に包まれたように心が満たされ、新鮮な感動を覚えるのが不思議です。

 花々は、やがて小さな実をつけ、休むことなく日々少しずつ大きくなり、やがてその時が来ると立派に色づいた瑞々しい桃や梨の実がたわわになっているのを日々楽しむことが出来ます。

 そのかたわらに、いつも農家の方々の働く姿を目にします。その成長の摂理を毎日自然な形で体験しながら、子ども達の心も同時に育まれているのを感じています。

 四季折々に農家の方々から頂く愛情の結晶である桃や梨のおいしさを味わいながら、自然の恵み、さらに人々からの温かい心の恵みにも包まれてきました。

◆ 地域とのふれ合い

CAPおとなワークショップ(地域セミナー)

2023-11-18
 11月11日、青葉学園内に完成したばかりの新しい地域交流ホール(いさごホール)にて、CAP大人ワークショップ(地域セミナー)が開催されました。
 
 参加者は少なかったのですが、そんな中でも和やかな雰囲気で行われました。
 
 最初にCAPプログラムが誕生した経緯、CAPとはどのようなプログラムなのかとの説明がありました。CAPプログラム1978年にアメリカで小学生の女の子がレイプ被害を受けたことで地域全体に不安が広がり、そこで「安心・自信・自由」の3つの柱を持つCAPプログラムが誕生したそうです。
 
 よく子どもを危険から守るために「~はダメ」と禁止の言葉を使うことが多いですが、CAPプログラムでは「~することができる」と禁止ではなく、子どもが自分を守るために自らができる選択肢を与えられることが大きな特徴です。子ども自身が行動を選択できるため、過度に萎縮させることなく、自分自身を守る行動を身に着けることができます。説明を聞きながら参加者の方は大きくうなづきながら参加されていました。
 
 今回のCAPおとなワークショップでは、そうしたCAPプログラムの背景だけでなく、実際に子どもが受けるCAPワークショップも体験することができました。子どもワークショップは、発達段階にあったプログラムがあり(就学前・小学生・中高生)、劇などを通して分かりやすく学ぶことができます。
 
 今回のワークショップでは、学校のお友達から無理やりカバンを持たされそうになったら・・との設定で劇を行いました。お友達に相談し、無事にカバンを持たされることを断ることができました。子ども役になった参加者の方も劇に参加し、実際に子どもたちが受けるワークショップを体験してもらいました。途中で子ども時代の話などもしながら、時々笑い声もあがり、とても楽しい雰囲気の中実施できていました。
 
 また、CAPワークショップでは、『告げ口』と『相談』の違い、被害を受けそうになった時の『特別な叫び声』など、興味深い内容なども学ぶことができます。また、中高生ワークショップでは、デートDVなども取り扱います。どの内容も、これから生きていく子ども達にとって大切な内容です。
 
 青葉学園では、定期的に全職員と子どもがこのCAPプログラムを勉強しています。
 
 子ども同士で何かトラブルが生じた際なども、CAPで学んだことを使って話をすることもあります。そうした意味で、子どもだけが学ぶのではなく、大人も子どもも共通言語としてCAPプログラムを学ぶことの意義を感じています。
 
 今回は、青葉学園での開催ということもあって、なかなか施設に足を運びにくいということもあったかもしれませんが、ぜひ一緒に学ぶ機会を持てれば幸いです。
 
 今回CAPおとなワークショップを開催した会場となった地域交流ホール(いさごホール)は、地域の方々にもお使いいただけるように作られた建物です。災害などの際には、避難所としても利用する予定です。地域の方々が気軽に青葉学園にもお越し頂けるようになるといいなと思っています。

※ 地域交流ホール(いさごホール)
 いさごホールの名称は、青葉学園の創設者である三尾砂(みおいさご)の名前に由来しています。災害時の避難場所をはじめ、地域の方々にもお使いいただけるように建てられました。令和5年11月に完成した建物です。

土船地区景観事業(地域の花植え)

2023-07-15
 7月2日(日)、3年ぶりに私たちを含めた区役員や老人会など地域の方々が集まって花植えが行われました。

 青葉学園の子ども達は、近くにある復興牧場の道沿いにサルビアの花を植えました。

 はじめに、地域の方から植え方の手順を教えてもらい、のんびりと過ごすたくさんの牛たちの近くで作業スタート。

 以前、参加したことのある子どもは、さすがの手際でテキパキと進めていきます。

 今回がはじめての参加となった子どもも、初めは恐るおそるでしたが、職員と一緒にポットから教わった通りに丁寧に花を取り出して、植えた後に優しく土をかけてあげることができました。

 慣れてくると、一人で次々に花を植えていく姿が見られました。

 天気が良く、気温も高い中でしたが、この様な貴重な地域の花交流を通じて何気ないあたたかな会話のやり取りをしながら取り組み、地域の皆さんと協力して、予定していた100株のサルビアをあっという間に植え終わることができました。

 「暑かったけど楽しかったな」「今度はもっとたくさん植えたいな」という声も聞かれた、そんな貴重な一日でした。

ひまわりプロジェクト

2023-05-13

5月13日、素晴らしい天候の下、3年目となる『ひまわりプロジェクト』がスタートしました。

 

昨年までは、青葉学園の畑を会場に『ひまわりプロジェクト』を行ってきましたが、今年は改築工事中ということもあり、青葉学園の隣のJAファームさんの畑をお借りしての開催となりました。

 

週末に天気が崩れるとの予報でお天気の心配をしていましたが、蓋を開けてみれば素晴らしい天候に恵まれ、主催者であるNPO法人シャロームさんを中心に、千秋会の皆さん、水保地区育成会さん、そして青葉学園の子ども達が畑に集合しました。

 

 今日は青葉学園の子どもだけでなく、普段学校で一緒のお友達も参加しており、子ども達も何だか嬉しそうです。

 

 さぁ、ひまわりプロジェクトがスタートです!

 

 でも、その前に・・昨年までと同様、まずは厳かな雰囲気の下、貴船神社の宮司さんにも来て頂いての豊穣安全祈願祭が行われました。青葉学園からも子ども代表として小学生の男の子と女の子の2人が玉串を捧げました。

 

普段はあまり馴染みのない神事ということもあり、最初は少し緊張している様子も見られましたが、大役を果たすとホッとした表情を見せていました。

 

 豊穣安全祈願祭が終わると、いよいよ種まきのスタートです。

 

 参加者の多くは、農家の方であり、いわば作物を育てるプロ!どうやったらひまわりの花が元気に育つのか、専門的な観点からアドバイスをしてくださいました。

 

 「(発芽しやすいように)あんまり深く埋めないでね」

 

 「軽く土をかけるだけでいいから」

 

 そうした声を受けて、子ども達も2人1組になって、持ち場の種まきを頑張っていました。

 

 見ると種まきをする場所の草取りをする人、種を蒔く人と係分担を決めてやっているグループがいたり、2人で息のあったところをみせて手際よく種を蒔いていくグループなど様々です。

 

 みんなが協力して種まきをしたので、種まき自体はあっという間に終わりました。

 

 その後は、ひまわりの健やかな成長を願って、皆で草むしりをしました。

 

 草を引き抜くと土の中から長い根っこが出てきました。

 

「見てみて!こんなに長いよ!!」

 

「わぁ!すごいねぇ!」

 

 大変な草むしりも子ども達にとっては、すぐに楽しみに早変わりしてしまうようです。

 

 誰が一番長い根っこを見つけるか、まるで競い合うかのように草むしりをしていて、一生懸命なその姿がとても微笑ましく感じました。

 

 抜いた雑草をせっせと集めてくれる子もいて、みんなに感謝されると、さらにやる気を出して各グループをまるで働き蜂のように回って雑草を片付けてくれていました。

 

どの子も本当によく頑張ってくれました。

 

終了時には、パンやお菓子などのお土産を頂けるとの話を聞き、子ども達は、さらにニコニコ笑顔。とても楽しみな様子です。

 

 一生懸命頑張った後のご褒美は、さぞかし美味しいことでしょう!

 

 みんなの頑張りを受けて、夏には今日の子ども達の笑顔のような素晴らしいひまわりの花がたくさん咲き、素晴らしいひまわり畑ができることでしょう!

 

 秋には、収穫祭も開催される予定とか・・考えるだけでもワクワクします!

 

 このような素晴らしい企画を考えてくださり、地域の方々と一緒に子ども達が楽しんで参加できる機会を頂けたことに心より感謝申し上げたいと思います。

 

 今日植えたひまわり達が、今日集まったみんなの願いを受けて、元気いっぱいの子ども達のようにスクスクと育ちますように!

 

貴船神社例大祭

2023-05-12
4月16日(日)貴船神社の例大祭が行われました。

 新型コロナウィルス感染症防止のため、神輿渡御が中止となっていたので、子ども達の参加は実に4年ぶり。朝から少しソワソワした様子を見せながらも、揃いの法被を着て神輿ををひくことを楽しみにする様子が見られました。

 花火を合図に、いよいよスタート。

 軽快な太鼓のリズムとわっしょいわっしょいの元気なかけ声と共に町内を練り歩きました。

 お昼まで歩きっぱなしでしたが、つかれた様子も見せず、笑顔で神輿をひく姿は、コロナ禍前の日常が少しずつ戻ってきていることを感じさせました。

 夕方には、お祭りも終わり、地域の方が準備してくださったご褒美のお菓子もいただき、最後まで「楽しかった」「来年もまたやりたいな」の声や子ども達のニコニコ顔が絶えなかった素敵な1日となりました。

巣立ちエールありがとうございました!!

2023-03-23
 今年も弥生の3月を迎えました。一年の最後の月であると共に旅立ち、巣立ちの月でもあります。

 いよいよ、高校を卒業して社会に巣立つ3名の子ども達を送り出すのも間近です。

 期待と共に、不安も大きい卒園する子に対して応援してくださる方々に心かの感謝の思いが湧いてきます。

 例年通り、今年もNTT福島グループ電電ありの実会の支店長さん他3名の方々がお忙しい中激励に駆けつけてくださいました。

 社会人になって必要な希望のプレゼントと、子ども達の希望した好きなお菓子を携えてくださり、このような嬉しい後押しを大変喜んでいました。

 すぐに緊張がほぐれ「お金はどうやったら貯まるのか」「仕事とプライベートをどう分けたらよいか」などの質問をし、支店長さんの的確なアドバイスに真剣に耳を傾けながら社会への不安が少し和らいだこと、プレゼントを大切に使いたいこと、激励会を開いてくださったことへの感謝を述べて、充実した時間を過ごさせていただきました。

 また、「福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会 卒園生への贈呈式」が行われました。

 冊子『これからは病気やケガの手当は自分でします』を元に看護博士の澤田和美先生より具体的な対処方法をお話して頂きました。

 ・熱が出た時の対応
  氷とビニール袋で簡易な氷嚢を作る。水分を取る 等

 ・病院受診の方法
  保険証・診察券を忘れない。いくらお金を持っていけば 
  良いか 等

 卒園生達も澤田先生からの質問にきちんと考え答えるなど、楽しく和やかな雰囲気となりました。

 冊子の他に体温計・カットバン・ファイル・ボールペン・ファイルケース・カットバンを携帯するためのミニポーチも贈呈され、これからは病気やケガの手当を自分で退所できるスキルを学ぶ貴重なひとときを過ごすことが出来たことを感謝していました。

 以上の方々の他にも多くの皆様からの応援を頂いて巣立っていけることに、心から感謝申し上げます。
社会福祉法人 青葉学園
〒960-2152
福島県福島市土船字新林24番地
TEL.024-593-1022
FAX.024-593-0687
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