青葉学園からのお知らせ
「児童家庭支援センターあおば」を開設しました。
就任あいさつ
東日本大震災より10年
東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故から10年が経ちました。
平成23年3月11日14時46分、青葉学園は長く激しい揺れに襲われました。強い余震と共に停電が続き、外部から遮断された孤立感を覚えて不安を感じる中、やがて原発事故の深刻な現実を知ることとなりました。
食料や水道、ガソリン、灯油などの生活必需品の確保に追われるとともに、放射能による健康被害から子ども達を守るための試行錯誤の戦いが続きました。それからの10年間、多くの方々のご支援を頂きながら多くの子ども達が、青葉学園を巣立っていきました。
幸い青葉学園では、震災による大きな被害はありませんでしたが、現在も福島県からは、2万8千人を超える親子が避難生活をしています。さらに、避難先で亡くなる所謂震災関連死の方々の悲報も後をたちません。住み慣れた故郷を離れて暮らす方々のご苦労には、想像を絶するものがあるに違いありません。その現実を考えると、震災と原発事故からの復興の道のりは、いまだ遠いと言わざるを得ません。
一方で、青葉学園を取りまく環境は、この10年間で少子高齢化と農業の後継者不足が進み、果樹園の伐採地、遊休農地が広がり、農村の景観が大きく変わりました。そのような中で、青葉学園がプラットホームになって、土船地区をはじめ11団体が連携協働しつつ、地域の生活課題に取り組む福島地域福祉ネットワーク会議の事業が始まって3年目を迎えます。人々が安心して暮らし、手を携え豊かな地域づくりに取り組めるように少しでも役立つことが出来たら有難いと思っています。そして、青葉学園を巣立って行った子ども達が、この地に安心して戻ってこられる「ふるさと」を維持していきたいと思います。
青葉学園の新型コロナ感染症への対応
今なお、世界中で新型コロナウィルスが猛威を振るっており、なかなか感染者数も減ることがありません。
青葉学園がある福島市でも昨年の12月26日から福島市独自の緊急警報が出されており、青葉学園でも子ども達が楽しみにしている様々な行事の取止め、もしくは縮小を余儀なくされ、今年度は、創立以来続いてきた創立記念日の子ども達による模擬店もなく、規模を縮小しての行事になりました。
また、子ども達が楽しみにしている夏休みの旅行も取りやめ、例年であれば普段子ども達がお世話になっている学校の先生方をお招きして盛大に行うクリスマス会も、今年度は外部のお客様をお招きすることなく、規模を縮小して行いました。
そんな我慢を続けている子ども達に、「せめてもの楽しみを・・」との温かいご厚意で映画のご招待を頂き、先月末、子ども達は映画を観に出掛けることができました。感染症対策には十二分に配慮した上で少人数に分かれて出発しました。観たのは、今話題の『鬼滅の刃』と『プぺル』です。
今年度は、ほとんど外出することなく過ごしてきた子ども達は、大喜びで出かけていきました。戻ってから2週間が経過しましたが、幸いにも体調不良を訴える子はおりませんでした。
今回の映画へのご招待に限らず、多くの方が子ども達をお気遣いくださり、たくさんのマスクや消毒用のアルコールなどを頂いております。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。子ども達が多くの皆様に見守られながら、コロナ禍の中ではありますが、健やかに日々を過ごしてくれればと願っております。
青葉学園では、新型コロナウィルス感染症対策として、職員・子ども共に毎朝体調確認と検温を行って記録しています。また、入念な手洗いとアルコール消毒の徹底、日頃から三密をさけての行事の実施に努めています。また、保護者の方にもご協力とご理解を得まして、面会等の実施の際には、検温とアルコール消毒をして頂いております。
そうした取り組みの成果もあってか、今のところ、青葉学園では新型コロナウィルスの感染者は出ておりませんが、今後も気を抜くことなく、感染症対策を徹底していきたいと考えております。