青葉学園からのお知らせ
東日本大震災より10年
2021-03-11
東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故から10年が経ちました。
平成23年3月11日14時46分、青葉学園は長く激しい揺れに襲われました。強い余震と共に停電が続き、外部から遮断された孤立感を覚えて不安を感じる中、やがて原発事故の深刻な現実を知ることとなりました。
食料や水道、ガソリン、灯油などの生活必需品の確保に追われるとともに、放射能による健康被害から子ども達を守るための試行錯誤の戦いが続きました。それからの10年間、多くの方々のご支援を頂きながら多くの子ども達が、青葉学園を巣立っていきました。
幸い青葉学園では、震災による大きな被害はありませんでしたが、現在も福島県からは、2万8千人を超える親子が避難生活をしています。さらに、避難先で亡くなる所謂震災関連死の方々の悲報も後をたちません。住み慣れた故郷を離れて暮らす方々のご苦労には、想像を絶するものがあるに違いありません。その現実を考えると、震災と原発事故からの復興の道のりは、いまだ遠いと言わざるを得ません。
一方で、青葉学園を取りまく環境は、この10年間で少子高齢化と農業の後継者不足が進み、果樹園の伐採地、遊休農地が広がり、農村の景観が大きく変わりました。そのような中で、青葉学園がプラットホームになって、土船地区をはじめ11団体が連携協働しつつ、地域の生活課題に取り組む福島地域福祉ネットワーク会議の事業が始まって3年目を迎えます。人々が安心して暮らし、手を携え豊かな地域づくりに取り組めるように少しでも役立つことが出来たら有難いと思っています。そして、青葉学園を巣立って行った子ども達が、この地に安心して戻ってこられる「ふるさと」を維持していきたいと思います。